Googleインドアビューについて
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十畝の間
天井には前室に8面、本間に15面、合計23面の襖仕立ての鏡面に荒木十畝による四季の花鳥画が描かれています。
黒漆の螺鈿細工が随所に見られる重厚な造りの部屋です。

漁樵の間
室内はすべて純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられ、彩色木彫と日本画に囲まれた美しさは息を呑むほどの絢爛豪華さです。床柱は左右ともに巨大な檜で、精巧な彫刻 (中国の漁樵問答の一場面)が施されています。格天井には菊池華秋原図の四季草花図、欄間には尾竹竹坡原図の五節句が極彩色に浮彫されています。

草丘の間
格天井の秋田杉及び欄間には礒部草丘の四季草花絵、瑞雲に煙る松原の風景が描かれています。障子建具は非常に手の込んだ面腰組子です。

静水の間
奥の間の床柱は黄檗丸洗。格天井の秋田杉には池上秀畝の鳳凰・舞鶴、欄間四方には小山大月の金箔押地秋草が描かれています。次の間の天井及び欄間は橋本静水等の画伯によるものです。

星光の間
奥の間の床柱は北山杉天然絞丸太で、次の間の床柱は槇出節、両室とも格天井及び欄間いっぱいに板倉星光の四季草花が描かれています。

清方の間
美人画の大家、鏑木清方が愛着をもって造った落ち着いた静かな茶室風の室です。特に奥の間の床柱は径一尺五寸の北山杉の天然総絞丸太でこのような逸材は今日、市場でもなかなか見出せないものです。廻り廊下の北山丸太を扱った化粧軒、障子建具、組子など、細心の造りです。扇面形杉柾板に四季草花、欄間の四季風俗美人画ともに 清方の筆です。
頂上の間
天井画は松岡映丘門下の作品です。前室、本間ともに格天井で、本間の床柱は黒柿の銘木を使用しています。

文化財保全の取組み
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- 2001(平成13)年に国の登録有形文化財に、そして2009(平成21)年には東京都指定有形文化財に指定された「百段階段」は、この類まれな空間と当館が培ってきた文化を未来へ受け継ぐために保全活動を行なっています。日々のメンテナンスはもちろんのこと、変わりゆく環境にも対応するよう努めています。しかしそれは簡単なことではありません。建材や素材の入手の問題、何よりそれらをカタチとする匠の技など一朝一夕には出来ない現実があります。
2019(令和1)年末には大規模な耐震工事と建材・美術保全を行なっています。『時を旅する』場所として、これまでも…そしてこれからも、努めて参ります。