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開催期間:2020年1月24日(金)~3月1日(日) 会期中無休

百段雛まつり2020
出雲・因幡・萩ひな紀行
同時開催 ~雛のしつらい~



雛のふるさと
今回大切なお雛さまをご出展頂く皆様や、島根、鳥取、山口の雛めぐりの様子をご紹介します。

鳥取・智頭/石谷家住宅の雛まつり


鳥取・智頭/石谷家住宅の雛まつり

上/石谷家住宅外観、内観、下/石谷家伝来の雛人形、雛椀


鳥取県の南東部に位置し、山々に囲まれた趣深い町・智頭(ちづ)。江戸時代には参勤交代で江戸へと向かう鳥取藩の宿泊や休憩の場となる宿場町として栄えました。
因幡街道に面して建つ石谷家住宅は、敷地面積4000坪、部屋数40あまりによって構成され、近代和風建築の集大成として国の重要文化財に指定されています。
石谷家は地主、山林経営によって繁栄し、明治以降は地場産業の振興や救済事業、学校建設、道路改修など篤志家として町の発展に尽くしました。
巨大な梁組を持つ広大な土間や各座敷から眺められる池泉式庭園などが配された、山林経営に相応しい大規模な邸宅の中では、早春の季節になると伝来の雛人形が飾られます。
衣裳の刺繍も鮮やかな明治期の雛人形や、華やかな段飾り、石谷家で雛まつりのお祝いの際に使用された雛椀ほか、時を越えて春の訪れを寿ぐ“石谷家のお雛さま”が百段階段に初のお出ましとなります。

鳥取・米子/坂口真佐子コレクション(米子市立山陰歴史館)


鳥取・米子/坂口真佐子コレクション(米子市立山陰歴史館)

左上:米子市立山陰歴史館外観、左下:御殿飾り(江戸後期)、中央上:山車の内部には天女や宝尽くしなど吉祥モチーフが。中央下:享保雛(江戸中期)、
右:山車(江戸後期)


米子市の中心に位置する米子市立山陰歴史館は、米子の民俗資料や米子城の資料を展示する資料館です。
建物には1930年建築の旧市庁舎である赤レンガ色のモダンな洋館が使用され、当時は山陰随一の建築とも言われました。
毎年早春の時期には、人形愛好家でありコレクターとして知られる、故・坂口真佐子さん(1909~1997)のコレクションが米子市内の皆生温泉「素鳳ふるさと館」にて公開されます。出雲に生まれ、米子の実業家・坂口家に嫁いだ真佐子さんは、海外への人形の流出を防ぐべく人形をはじめとした美術品の収集を始めました。1968年には自身の号「素鳳」を冠した展示館「素鳳館」を開館し、収集したコレクションを公開してきました。
素鳳コレクションは現在米子市に寄贈され、山陰歴史館で保存されています。
本展では、幅約2メートルもの大型の御殿飾りをはじめ、江戸期の雛人形、天女や七福神、宝尽くしのモチーフに彩られた山車など、百段階段では初の展示となる圧巻の素鳳コレクションをご紹介します。

鳥取・北栄町/れんべい人形


鳥取・北栄町/れんべい人形

手のひらに収まるほどの小ささの、素朴な土人形たち。


鳥取県の中部に位置する町、北栄町(ほくえいちょう)は鳥取県内でも遺跡の密度が有数と言われ、数々の貴重な埋蔵文化財が出土することで知られるほか、文化・芸術面では、洋画家の前田寛治や陶芸家の生田和孝、現代では名探偵コナンの作者で世界的にも著名な青山剛昌など多くの人物を輩出しています。
加藤廉兵衛(かとう・れんべい/1915~2012)は、鳥取県が認定する伝統工芸士の一人です。戦後中国から復員したのち、生まれ育った北条町(現・北栄町)へ戻り、半世紀にわたり人形づくりを続けました。
戦後の物資不足の中、北栄町を流れる天神川の粘土を使いスタートした人形作りは、民藝運動家・吉田璋也氏の目にとまり絶賛されたことで評価が高まります。廉兵衛氏が96歳で亡くなるまでに、因幡、伯耆、出雲地方の神話や民話、民謡などを題材に約200種類もの人形が残されました。
すべて廉兵衛氏のオリジナルで作られた人形たちは「れんべい人形」として全国的に人気が広がり、今も民芸ファンに親しまれています。
本展では、廉兵衛氏の人形約200種類650点を収蔵する北栄みらい伝承館協力のもと、雛人形や干支、神話にちなんだ作品をご紹介します。

島根/歴史と神話のふるさとのお雛さま


城下町松江にて人形店を営んでいた「エンナヤ」が所有していた昭和初期の京雛をはじめ出雲の木のぬくもりを感じるお雛さまがお目みえします。
味わい深い臨場感のある展示とともにお愉しみください。

木のぬくもりのお雛さま


出雲大社から程近い場所にある「吉や」は、木製のお雛さま、五月人形、干支、おもちゃなどをひとつひとつ手作りする工房です。
「じくの店」「山のうえの吉や」「ANTWORKS GALLERY」の3店舗を構え、父・母・娘と、あたたかな印象はそのままにそれぞれの作風で作品を作っています。
「大事にすればするほど、艶が出て、また違った味わいとなる」、持ち主となる人とともに歴史を紡ぐお雛さまたちは、一つとして同じお顔のものはありません。
一点一点手彩色によって命をふきこまれた、やわらかな表情のお雛さまに宿る現代の名工の技をご覧ください。

山口・萩/萩の雛まつり


山口・萩/萩の雛まつり

左上:萩の町並み、左下:「城下町の古き雛たち」開催中の様子、中央・右:町中の旧家や文化施設で飾られる歴史あるお雛さまたち


山口県北部に位置する萩市は、毛利輝元が1604(慶長9)年に築城・開府し、藩府が山口に移るまでの約260年間、毛利氏36万石の城下町として栄えました。武家屋敷や商家が軒を連ね、古い町並みが今も残る旧城下町は世界遺産にも登録され、往時の面影を今にとどめています。
また、「明治維新胎動の地」としても知られ、伊藤博文や吉田松陰、高杉晋作をはじめ日本の近代化の礎を築き、新たな国づくりに情熱を燃やした幕末の志士たちを数多く輩出しました。
毎年2月から4月にかけては、歴史ある町並みの中で「萩城下の古き雛たち」が開催され、江戸時代から現在まで大切に受け継がれてきた雛人形が旧家や商家、文化施設などに飾られます。
本展では、豊かな商人の家に飾られた豪華な段飾りや、素朴な土のお雛さま、萩では「ほうこさん」と呼ばれる、子どもの健康を祈って求められた人形たちなど、城下町に春を呼ぶ萩のお雛さまたちが、百段階段に初お目見えします。


同時開催

百段階段メモリアル/座敷雛


福岡・飯塚市/座敷雛

左上:旧伊藤伝右衛門邸 外観、左上:百段階段での過去展示の様子、右:伝右衛門邸での展示の様子
Photo by Koki Sunada


福岡県飯塚市はかつて炭鉱の町として栄え、石炭産業の中心地として賑わいました。
2300坪の総面積を誇る「旧伊藤伝右衛門邸」は、筑豊の炭鉱王・伊藤伝右衛門の栄華を今に伝える旧宅です。
毎年雛まつりの時期に開催される「いいづか雛のまつり」では、町中の16の地域が雛人形で彩られます。旧伊藤伝右衛門邸は「いいづか雛のまつり」のメイン会場の一つであり、座敷いっぱいに雛人形が集まった「座敷雛」が飾られます。

百段雛まつりでは過去2回展示され、いずれも圧巻の展示で人気を集めた座敷雛が本年度は「百段雛まつりメモリアル」として特別公開されます。今年のひな紀行のテーマに合わせた、出雲や因幡の神話モチーフが随所にちりばめられた座敷雛の世界をご堪能ください。

佐々木一澄/「てのひらのえんぎもの 日本の郷土玩具」原画展


佐々木一澄/「てのひらのえんぎもの 日本の郷土玩具」原画展
数々の書籍、雑誌、絵本などで活躍し、郷土玩具蒐集家としても知られるイラストレーター・佐々木一澄さん。日本各地の郷土玩具と縁起物を紹介した著書「てのひらのえんぎもの」(二見書房)の原画と、描かれた郷土玩具の一部を展示するほか、オリジナルポストカードもお求めいただけます。

雛のしつらい


雛のしつらい
草丘の間では「雛のしつらい」をテーマに、桃の節供のテーブルコーディネートや、ご自宅のリビングや玄関でも飾れる雛飾りのご紹介をいたします。
歴史あるお雛さまとはまた違う生活とともに愉しむ雛あそびのヒントが見つかるはず。

石橋とみ子
― インテリアコーディネート ―

石橋とみ子/アトリエ連 主宰

商社勤務を経て、インテリアスクール卒業後欧米にて建築及びインテリアに関して学ぶ。インテリアデザイナーとして、個人住宅はもとより、商業施設や病院、自治体などその活動は多岐に渡る。国内外の高級住宅のインテリアコーディネートの他、展覧会におけるディスプレイや、人材育成のための講師など精力的に活動をしている。

東玉のお雛さま
画像提供:人形の東玉
― 雛人形協力 ―

人形の東玉(さいたま市岩槻区)

江戸時代より城下町、宿場町として栄えた岩槻は人形作りに適した桐の木と水に恵まれ、日本一の人形の町と言われるようになりました。 1852(江戸嘉永5)年創業の「人形の東玉」は、岩槻を代表する老舗人形店です。
江戸嘉永年間、岩槻城主の御殿医だった初代・戸塚隆軒が医業のかたわら人形作りを始め、1914(大正3)年には四代・戸塚巖によって人形の製造・問屋業が開始されました。歴史を重ね、現在は七代目雛匠東玉に至ります。
女の子の誕生を祝い、子どもの厄除けの願いも込めて飾られるお雛さまですが、現代の住宅事情の中でその様式も時代に合わせ変化してきました。お雛さまを飾る場所やしまう場所が限られるマンションなどでは大型の七段飾りではなく、三段飾りやお内裏さまとお雛さまの親王飾り(一段飾り)が主流となってきました。
東玉では、伝統的な段飾りのお雛さまはもちろんのこと、リビングや玄関先にも飾ることが出来る新しい時代のお雛さまの姿を見ることができます。
本展では、人形の東玉特別協力のもと、現代の生活の中で雛まつりを楽しむ「雛のしつらい」をご紹介します。


イベント

雛のしつらい& 期間限定「ひな茶房」
※写真はイメージです

初開催!期間限定「ひな茶房」/1月24日~2月14日

草丘の間で展示される「雛のしつらい」をご覧いただきながら、お茶とお菓子をお召し上がりいただく期間限定の『ひな茶房』をオープンします。雅な気分でゆったりとした時をお過ごしいただけます。

■ひな茶房 期間:1月24日(金) - 2月14日(金)
 ※上記期間以降は、「雛のしつらい」の展示見学のみとなります。

■ひな茶房 料金:1名様 1,000円(税・サ込)
 ※入場料以外に別途申し受けます。
 ※事前のご予約は承っておりません。


ミニ雛あられプレゼント
※写真はイメージです

開幕記念!老舗米菓メーカーのミニ雛あられプレゼント!/1月24日~26日

百段雛まつり2020の開幕を記念して、開会3日間[1月24日(金)・25日(土)・26日(日)]各日先着100名様に、国産米100%使用の「岩塚製菓の雛あられ(ミニサイズ)」をプレゼントします。
※1名様1つ限り、なくなり次第終了。

協賛/岩塚製菓株式会社



グッズ

東玉のお雛さま
百段雛まつりの期間中は、ミュージアムショップもお雛さまの関連グッズを各種取り揃えています。
ご自宅のリビングや玄関先にも飾れる小さなお雛さまや郷土玩具をはじめ、お土産にもぴったりの雛まつりのお菓子、しつらえの専門家が選んだ桃の節供のお皿やお茶碗など、ご自宅に帰った後も雛まつりをお楽しみいただけるグッズが勢ぞろいします。
展覧会鑑賞の思い出に、お気に入りのお雛さまを見つけご自宅にしつらえてみてはいかがでしょうか?
※写真はイメージです。

百段雛まつり公式図録「雛の晴舞台」

百段雛まつり公式図録「雛の晴舞台」

全ての部屋の展示品をフルカラーでご紹介のほか、展示の解説も掲載!ご自宅でも展覧会の余韻をご堪能いただけます。

価格:800円(税込)
発売日:2月中旬予定
※事前のご予約は1月24日より百段階段ミュージアムショップにて承っております。
※数量限定発売。予定販売部数終了の場合はご了承ください。
※写真はイメージです。


宿泊のご案内

お食事のご案内

フロアガイド

無料バス/アクセス
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